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ドニー・ダーコ

「世界の終わりまで、あと28日6時間42分12秒」
このコピーが印象的であり、すべては28日と6時間42分12秒後に起こる“なにか”に向かって物語が進んでいきます。サンダンス映画祭で「メメント」などと共に盛り上がりを見せた作品であり、長編初監督となるリチャード・ケリーのセンスと才能がキラリと光ります。

最初は“サスペンス!?”それとも“ホラー!?”とかなりアグレッシブな内容を想像していたのですが、実際は案外普通で学園恋愛青春ものととれなくもない内容になっています。そういう意味ではかなり中だるみする傾向があるのですが、緊迫感はないながらも徐々に迫り来る“世界の終わり”のその時や、それに至るさまざまな“キーワード”が見えない鎖で複雑に絡み合っているので、結末が読めないストーリー展開とともにグッとドニー・ダーコの世界に引き込まれていきます。

「銀色のうさぎ」「フランク」「タイム・トラベル」「地下室の扉(Cellar Door)」「手紙」「飛行機のエンジン」「孤独な死」「夢」「妄想性分裂病」「死神オババ」「神」…世界の終わりというなんらかの結末に向かって、様々な出来事や言葉が交錯し、最後にすべてが一気に1つに集約されます。はたして世界は本当に終わってしまうのか? 未来は変えることが出来るのか? タイム・トラベルは可能なのか? 自分だけに見える“銀色のうさぎ”は現実なのか? 自分が選ぶ選択とは!? 全ての謎への答えとも言うべき結末が用意されていることは確かなのですが、その結末をどう受け止めどう解釈するかは観る人によって大きく異なると思います(※1)。タイプは違いますが、リバースムービーという部分や解釈の自由度などをフィーチャーすると、若干メメントと共通する部分が見えてくるかも知れません。他にも、結論は全く違いますがマイノリティ・リポートと共通する部分があるので、人が考え、そして悩み、最後に行き着く命題というものは案外同じようなモノとして集約されていくのかも知れません。

ドニーに暗示された“世界の終わり”そのものについてや、それを踏まえての結末について多くを語りたいのですが、ありのままを書いてしまうとネタバレになってしまうので、あえて核心部分には触れずに置いておこうと思います。この作品で最も重要な部分であると言えるので、まずは自分の解釈を明確にし、その後周囲の人と意見を交わしてみてはどうでしょうか。
(2003/10)

※1
大きくわけると3つの結論が確認できますが、どれを自分の解釈として決定するかはいたって自由であり、それが許されるぐらい曖昧な結論付けになっています(矛盾は多々ありますが)。リチャード・ケリー監督の込めた想いを受け止めつつ、自分がそこから何を見つけだし何を選択するかが最も重要なことなのかも…
本文:ボブ爺

監督・脚本:
製作総指揮:
製作:


音楽:
撮影:
美術:
衣装:

出演:

リチャード・ケリー
ドリュー・バリモア
ショーン・マッキトリック
ナンシー・ジュボネン
アダム・フィールズ
マイケル・アンドリューズ
スティーブン・ポスター
アレック・ハモンド
エイプリル・フェリー

ジェイク・ギレンホール
ジェナ・マローン
ドリュー・バリモア
メアリ・マクドネル
パトリック・スウェイジ
ノア・ワイリー
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