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2002年1月11日

鷹木朗氏ロングインタビュー(2/4)

昨年末も京都の「galerie 16」にて毎年恒例となる個展を開催した鷹木朗(タカギアキラ)氏に、ここ数年続く自然を描いた作品と、それにいたる経緯を語ってもらうロングインタビュー。

SI:紆余曲折を経て現在の形式に至ったという事で、そこには様々な思いが込められているようですね。やはりこれだけ同じカテゴリーの作品が続くということは、周囲からは察する事の出来ない、何か本人にとって特別な感情があったりするのでしょうか? ある種自分の道を極めたような(笑)、そんな感じだったりしませんか?

鷹木朗氏(以下鷹木):先程お話したような経緯で現在の形式が発見されたわけですし、それが7年も続いているということは、自分にとってもきっと何かの意味があるのでしょう。そしてそのことを探りつつ、次の制作が行われる筈です。つまり、次の段階でモチーフや形式が変化して行くことは当然あり得るでしょう。

SI:一見するとストロークに特徴があるようにも見えますが、個人的には99年の作品を筆頭にして、“色”がかなりの重要度を占めるように感じます(特に年毎の作品を並べるとより一層強く感じる)。79年頃の初期の作品は色面の要素が強いようですが、やはりこれらの作品達が今描く作品の礎となっており、長い年月を経て“色=色”から、“色=空気感”へと伝達式が昇華されたように感じました。このあたりの作家側の意見、そしてそういった感じ方をする人がいるということについての御意見をお聞かせ下さい。

鷹木:「色」は制作の上で常に最も重要な要素です。色が制作を進め、色によって完成が決定されます。必ずしも「美しい色合い」というものが重要なのではありません。それは初期の作品でも同じで、その色面は「配色」ではないのです。制作を進める上で、形態が論理的な思考を促すのに対し、色彩は感覚的な要素が大きいようです。私にとって色は常に謎でもあります。私の作品の色に関してどのような見方があるのかは、何時でもたいへん興味のあることです。

SI:作品の評価としては、福井の作品展に選出された時がもっとも分かりやすいものだったと思いますが、そのときの心境及びそれが以降の作品制作に与えた影響などをお聞かせ下さい。

鷹木:1999年に開催された福井県の「金津創作の森」での展覧会については、個人的にも全く予想していなかったものだったので、とても面白い体験だったと言えます。

ひとつは、展覧会のキュレーターが全く偶然に私の個展を見て出品を依頼して頂いたこと、また、年齢やその思想背景等々、全く私とは接点のない方からだったことです。

二つ目には、そういう経緯だったからですが、「アジアの森から」という展覧会のコンセプトも私にとっては不意打ちのようなものだったということです。

三つ目には、他の出品作家、もちろん全員初対面の方ばかりだったのですが、特に海外(アジア各国)の作家とじかに接して話す機会があったことです。

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